ロートルさん

Chuck Berry - Thirty Days - YouTube

今日は雨なので、病室の中で考え事をしている。考え事と言っても天下国家の政とか、株式市場の変動とか、世界平和について考えてるのではなく、キャベツ太郎っておいしいよね。とか　ひらこーのドリフターズはいつ新刊がでるのだろう？　とか　自動車税をそろそろ払わんと行かんなあとかくだらないことばかり考えている。これじゃいかん。私はそう思い思考を昔あって今なくなってしまった物を思い出し考えようとした。温故知新。古きを知り新しきを知れば百戦危うからず。と思ったからである。しかしこれがなかなかむずかしい。頭に出てくるのは　ファミコンのグローブ　ルーズソックス　ノーパンしゃぶしゃぶ　援助交際　鉄骨飲料　などばかばかしい物ばかりでいったん思考を止めた。そして気がついた昔あって今ないもの　おっさん　である。昔のおっさんはうるさかった。子供がヤンチャしているとすぐ飛んできて自分の子供、他人の子供関係なく怒鳴り散らし非道な行いを改めるように説教した。これは純粋におっさんの子供に対する愛情である。その子供が非道を改め立派な堅気として生きていけるように教育するのである。なんという自己犠牲精神の発露だろうか。しかし今から３０年前くらいを境にそういうおっさんは消えた。今はどうなのか？子供の非道をしかるおっさんはいない。だいたい　いやあ　君たちのいうことすげーわかる　なんてクソがきの意向に同調してEXILEなんか聴いている物わかりのいい、フォーエバーヤングを気取り。３０越えても　いやあ　わかるわかる　なんて言って女の尻を追いかけるような馬鹿者ばかりで自分の子供に対しても　息子とはずっと友達　っていってるアホも存在するのである。逆に子供の方はどうなのか？子供の頃からそんな風にたたき潰されずに生きてきたものだから、むちゃくちゃやる。ゆすり恐喝かっぱらい。火付け殺人拐かし。とんでもなく非道なことをする。何でそんなことするのか？現状に不満を持っているわけではない。ただすごいことやりたい。それだけの自己顕示欲の発露である。なので殺人とポケモンのレアを育てるのは彼らにとってそう大差がないのかもしれない。

ただ私の若い頃と決定的に違っているのは、自信を持って　これが好き！！　と言えるガキが極端に減ったことである。ゲームが好き。アニメが好き。マンガが好き。いろいろ好きな物はあるのだがそれを表現する時今のガキははっきり　好きだ！　と言わないとんでもなく曖昧にするので、聴いてる方が呆れてしまう。

たとえば私が後輩のＹクンとしゃべっていたとき、Ｙクンが　これえ　今見てるアニメ？なんすけどお　ちょっと他の？アニメと違っててー　表現が過激？っていうかシュールで？俺的にはそんなにおもしろくねーと思うんすけど　世間のやつらはやったら騒いでてー？視聴率的にはアニメではトップ？みたいな？でも俺的にはおもしろくねーと思っててそれまでほっといたんですけど、ちょっと見てみたら以外にたのしーみたいな？感じなんで甲州さんも見てみますか？

といってブルーレイを買してくれた。もちろんアニメはちっともおもしろくなかった。あとＹ君がなにを言っているのかも全くわからなかった。たぶんこの子は、このゴミアニメを見て私がおもしろいと言えばおもしろいと思い。つまらないと言えばつまらないと判断するのである。自分で好き嫌いが判断できないのである。Ｙクンから　おもしろかったすか？　といわれたので　わたしは　イヤーわかるよわかる　と言ってブルーレイを粉々に粉砕して　フォーエバーヤング　と絶叫した。