酔っ払いと公衆便所

アカン吐きそうや

やっと昼休み。


ロズウェルズ ナンシー・ウィスキー - YouTube

私は今薬物アルコール更生施設「ダルク」と言われるところで生活をしている。二年ほど前に精神病院にアルコール依存症の治療のため入院していたが、とある女性患者とのっぴきならない関係になってしまい毎日がバラ色。この世のラ・ヴィ・アン・ローズを楽しんでいたところある時夜勤の看護婦さんに病室でのプレイの内容を見られてしまい強制退院と相成りました。天下無敵の無一文。持っているのは脳が縮んだ頭と障害者手帳のみ。まいったねこりゃ。身から出たサビとはいえ因果応報。楽あれば苦ありである。そんな中でもこの国にはギリギリのセーフティネッツなるものがあり、市役所の人に「病室で?女と?やってたら?見つかっちゃって強退くらっちゃったみたいな?」感じ?で相談すると「働く気ありますか?」と聞かれ即座に「それは無理」と返したところ、厚生施設行きが決まったのである。「オッケーナマステ」とルンルンで施設に入所したのだがそこはとんでもないところであった。まずそこで生活している人たちは何かしらの身体的、肉体的問題を抱えているのでトラブルが絶えず盗み、喧嘩、スリップ行為(飲酒 一発マブいのをキメる 博打)が横行しており私は初日の日にあまりの恐怖のため寝小便を漏らしたのである。
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施設内でのトラブル解決は主に「スタッフ」と呼ばれる人間が行う。この人たちは比較的クリーン期間(薬物アルコールギャンブルをやめてる期間)が長い人がそう呼ばれるようになる。特に薬物の横行は厳しく対処。今の覚せい剤の相場では一回分が三千円二回で五千円。施設から支給される小遣いでかえてしまうし施設狙いの売人もいる。ある時同じ寮の仲間が一万円分マブいの買ったので試さないか?という。うかうかついていったところそこにあったのはパケに小分けされた上白糖。気づいた仲間は泣き笑いの顔でコーヒーの中に入れて飲んでいた。ただニュースなどで覚せい剤がキロ単位で押収されると皆色めき立つ。自分のネタ元が安全か確認しているのである。傍から見れば滑稽極まりないが薬物依存症者にとっては死活問題である。スタッフはそういう現場にいち早く駆けつけ、なだめすかし時には禁断の腕力を使い使用者を改心。解毒入院させるのが仕事であり場合によっては、反社会的勢力の事務所に覚せい剤を売らないように談判しにいくソルジャーである。しかしそのソルジャー自身も「実はやってた」パターンも多くあまり信用はできない。これが厚生施設の一端の物語である。私は今入寮二年目。昨年スタッフになった。高齢依存症者介護専門の。毎日が戦場であるがなんとかやっている。でも午前二時起床は辛いよね。眠くなってきました。オッケーナマステ。
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