酔っ払いと公衆便所

アカン吐きそうや

パンクスヘルパー

私はとても職歴が多い。介護屋から始まり催眠商法のジャーマネ、眼鏡屋、介護屋と約十五年間で四回も職が変わっている。ホントに根無し草で情けなくなるがどの仕事も体と頭がおかしくなるくらい働いて入院という中継ぎをへて退職。しばらくブラブラしてから次の仕事を探し勤めるという事を繰り返している。「じゃあお前は何が本業なんだよ?」と聞かれればチョッキンまでつとめていた介護屋である。

だがこの介護私には向いてないんじゃないかなと思っている。

まず介護の現場には「馬鹿らしさ」という空気が流れていてみんなそれを無視して介護するのだが私はどうしても反応してしまう。特に利用者の家族は馬鹿が多い。預けたじいさんを殺して欲しいのか生かしておいて欲しいのか言わない。欺瞞に満ちている。必ず入所前などは施設に見学に来てレクリエーションなどをしているところを施設側は見せる。普段やってないのにで家族は「うわあ楽しそうここならおばあちゃんも元気に過ごせるね」なんて見え透いた嘘をつく。この言葉はあづけられるおばあちゃんへの言葉でなく介護生活から婆をほっぽる自分に対するいいわけである。汚い。

だったらきちんと「疲れたんでこの耄碌婆をここに捨てます。でも年金はうちで管理してるんでなるべく死なないようにしてください」といえばヤりやすいのである。介護する方も己をだましてつまんねー仕事してるんだから人権だか青森県だか知らないがもっと自由に発言してもいいと思う。ただ生かしとくなら簡単である。飯とクソの世話だけすればいい。しかしみんな年寄りのためといって馬鹿らしいことをするのだ。本人はそんなこと望んでないただ一日が過ぎることのみ考えるのが年寄りである。どんな呆けてても変わらない。別に良いけど。

で。そうなると施設でもレクリエーションとリハビリに力を入れるようになる。特にこの二つは老人介護にとってはがんでしかない。私は言いたい カラオケやって楽しいか? ぬりえやって楽しいか? 正月でもねーのに習字やって楽しいか? おいどうなんだよ。て思う。私は年を取ったら絶対やりたくない。まず意味が分からない記憶の存続が五分の年寄りがそんなままごとやって意味あるのかよと思う。私はねていたい。

しかも めし ふろ くそ とちがってやらなくていい仕事である。そんなことに人員割けるならクソまみれでひっくり返ってるじいさんをなんとかした方がいい。リハビリで歩けるようになる年寄りも多いがそれによって転倒。骨折。寝たきり。お任せコースにはいる。過剰な機能向上は本人にとっても不幸な場合が多い。

なので私は就職する際必ず評判の悪い施設を選ぶ。本音で介護してるからである。

レクリエーションもリハビリもない監獄である。介護もオートメーションなので重労働だが楽なのだ。今後生き残りを掛けていろいろ職員の自己満足の種の介護が’業界に蔓延するんだろうなと思うとはきけがしますね。
f:id:akinobu0227572905:20170414131603j:image