依存症の経済事情。

皆様こんばんわ。依存症更正施設の奴隷スタッフ兼　ポン引き兼　介護福祉士兼　リンパ中心のマッサージ師兼　人さらい兼　がまの油売り兼　元眼鏡屋店主兼　現在４年半の無職　麻雀の好きな役はピンフ。甲州変如でございます。最近はあれですね。大学生が違法ポーカーで３千万の借金をおわせられるトラブルがあったり、がちの女子高生が４０人も在籍する優良デリヘルが摘発されたりしてにぎやかしいことですな。私なんかはギャンブルはとんとダメでたまに麻雀をやるくらいでございます。女の方はどうなのよというとやっぱり好きでございますな。親の遺産が1500万近くはいったときも働くのがアホらしくなってキャバクラ、風俗通い。半年ですっからかん。親の愛人まで金のぶしんにいったところ親戚より「うちの敷居はもう跨げると思うな」とあたたかい激励をいただいてより、完全にやる気をなくして精神病院としゃばのいったり来たりのみなしごでございます。捨てる神あれば拾う神あり。いまは依存症更正施設でくらしております。

さて。今日は入寮者の経済事情のお話です。まずこの施設にはいると外部との接触が極端に制限されます。携帯電話は没収。財布も没収。印鑑通帳も没収です。理由は酒を買ってくるのを防ぐためだったり、覚醒剤の流通を防ぐためだったりします。あと脱走防止。毎日福祉からお金は出ていますが入ったばかりの入寮者にはお金は渡さずたばことジュースとお菓子の三点セットが支給されます。とくにたばこは「わかば」。これがなれるまで大変。とにかく不味い。それでいやになって脱走する人もしばしば。これを施設では「現物支給」といいます。で。一ヶ月くらい問題行動がなければ一日千円もらえます。

とにかく喫煙率の高いとこなので1000円の半分はたばこに消えますね。なのでここで起こるのがたばこの貸し借りである。これが大変厄介で洋服と交換するもの、無理矢理脅しとるもの、めんどくさい雑用を代わりにこなす代わりにもらうもの。借りたのにバックレるもの。様々ですね。

ただ一番千円の使い道で多いのは三級品のタバコ一個と「ワンカップ」よりも低級な赤いキャップのついている日本酒を買い柿の種でのむ。こういう人が非常に多く見ているととてもわびしい気持ちになりマスね。基本３６０円はタバコに消える人がほとんどなので残り６４０円どう使うかは個人の裁量なので、こつこつ社会に出るため貯金するもの、一ヶ月間気合いをいれて貯金し中古スマホなどを購入するもの（エロ違法動画ダウンロード用）、博打（相撲、野球、サッカー、競馬中継）で肥やすもの。みんなでお金を出しあってちょっといい焼酎などを買い宴会するもの、闇で出入りしている薬の売人と手を組んでしゃぶを流し荒稼ぎするもの。ほんとにここ大丈夫なんかい？と突っ込みをいれたくなるような場面がたくさんあり覚醒剤の一斉検挙のときなどはエクスタシーを感じるような感覚を覚えます。

さて、こんな一日千円生活で一番みな恐れているのが、悪事が露呈したときの「現物戻り」です。千円生活からの転落。現金が手元にないことの不安は人間をだいたい悪い方向に変えます。万びきに走るもの。自分の下着まで売り払って金に買えるもの。自分の処方薬（ハルシオン　リリカ　ボルタレン　PL顆粒　その他向精神薬　下剤）をバイするもの。盗みにはいるもの。塩を覚醒剤といつわって密売するもの。マリファナの代わりにどくだみを吸引するもの。

人間追い詰められると何でもやるんだなあとつくづく思います。一度現物落ちすると浮上するにはかなりの時間がかかります。大体薬物、アルコール接種で最低三ヶ月、一番長い人で６年という人もいます。なにが楽しくて生きているのかもうわかりません。

ちなみに私は半年ほど現物を食らいました。飲酒です。たまたま部屋で飲んでたら施設長が視察に。そのままご用となりました。いまは酒は止まってます。ほんとだよ。朝２時の起きて施設の努めを果たしております。はい。正直もう一年休んでません。誰か助けて。ヘルスミー。