酔っ払いと公衆便所

アカン吐きそうや

ブラジルの友達

日本の家賃は高い。多分。先日中東の留学生が東京で家を探すというテレビを見ていて思った。日本の家賃は高い。衣食住のうち一番金がかかるのは、やはりすむところである。私は長年実家住まいをしていたのだが四ヶ月ほど実家より遠く離れた場所に一人暮らしをしたことがある。理由は催眠商法のジャーマネをしていた際に部下の男が毎日遅刻欠勤を繰り返していて理由を聞くとキャバクラとパチンコで遊びほうけていたと白状し、それに逆上した私はこの一円も稼げないボンクラに三行半を突きつけ営業部会議の際このボンクラを採用した上司に こんなクソヤローにどととんなバーカ ときれてしまい。左遷。 場所は自宅から車で片道三時間かかる日立だった。そのときすんだ部屋は1ディケーの六畳間。家賃は9800円だった。とてもアパートと呼べるような場所ではなく廃屋だった。お湯はでない トイレは和式 シャワーなし 冷蔵庫なし エアコンなし あるのはガス台と風呂だけだった。

季節は二月。極寒の海の町で暖房器具を買い集め布団を用意するまでの三日間はタオルケット一枚で酒を飲んでやり過ごした。かなりきつく凍死してもおかしくない状態だった。で。究極に困ったのは鍵が壊れていてかからないのである。ドアのチェーンも巨大なペンチ的なもので断ち切られておりだらんとだらしなく垂れ下がったままである。しかも周りは外国人の方ばかりである。 アリャー と思ったのだがある程度生活用品が整ったときに、会社のインスタント袋麺10食セットをかっぱらってきて挨拶周りをした。であるブラジル人のサンチェスという男と仲良くなり、毎日居酒屋やカクテルバーで遊びべろべろになって帰っていた。で。ある時サンチェスがカクテルバーで コーケーインスイマスカ? と聴いてきたので私は コーケーインとは何ですか? と聴くと フルサトの名物 と言ったので吸うことにした。

サンチェスはコーケインの袋を開け中身を手鏡の上にぶちまけTSUTAYAのカードで細かく刻みラインを作り、鼻に丸めた千円札をつっこみゆっくり吸い込んだ。私も同じように吸い込んだ。アーとかオーとかいった。時間が加速した。

その後サンチェスはビザのない不法入国労働者という事がばれてしまい国に帰ることになった。私は彼のコーケインのことを忘れない。

で。中東の留学生は100人でシェアしてるシェアハウスに入居が決まった家賃68000円である。高すぎるだろうと思ったし何グラムのコーケインが楽しめるだろうと思った。
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