酔っ払いと公衆便所

アカン吐きそうや

春の蜘蛛

春になって二ヶ月ほどたつが外は桜が咲き水仙やパンジーなども花を付けている。私の頭にもぼけの花が見事に咲き乱れ春爛漫である。ただ私の場合日々の出来事が変わるかというと全く変わらない。日々本を読む。 飯を食う。 くだらない文章を書く。 屁をコく。 寝る。のくりかえしで大変気楽 天下太平楽 いいね 春 いいよ。と毎日過ごしている。

んで、私の暮らしている病室には二人の友達がいる。もっとも私がそう思っているだけで彼たちは思ってないかもしれないが一応友人って事にしておく。でも正確に言うと彼らは病室の中にいるのでなくガラス窓のそとに網を張っている二匹の蜘蛛なのだ。かれらは、2センチメートルの人と1.5センチメートルの人の二人ズレで一緒の網で暮らしている。

ただ不思議なのは私の病室は地上三階にあり垂直に見ると登頂するまでに10メートル以上かかる計算になる。1センチメートル弱の蜘蛛が登るにはエベレストクラスの危険を考慮しなくてはいけない。雀の巣もあるし。とにかくごっつい苦労をして登ってきたのだろう。ゴイスースパイダーな二人である。しかし地上10メートルになるとかかるえさもあまりないらしく彼らの巣は開店休業状態である。私はこの二人を二ヶ月ほど観察しているがあまりひもじそうに見えない。ナニかあげようとしても窓が開かないので私は がんばれ とベッドの上でエールを送るくらいしかできない。全くふがいないと思う。

別に蜘蛛が好きなわけではないのだが滅多に行かない散歩なんかにでてみるといろんな形の蜘蛛がいろんな場所に巣を作っているのを見るのは楽しい。たとえば一番優秀でクレバーな蜘蛛は街頭の下に巣を張っている奴である。ここに張っておけば光に酔ってきた無視を一網打尽食べ放題である。顔もなんか偉そうだ。エリートスパイダーである。

一番馬鹿なのは車のサイドミラーに巣を作る奴で、少しでも車が加速したらアウト=死である。洗車も死である。餌もとれまいあんな場所じゃ。馬鹿だなーと思いつつパンクな奴だぜとも思う。

しかし蜘蛛の世界にもマイノリティーな生き方をする蜘蛛もいれば、堅実な生き方の蜘蛛もいるんだなと感心する。そんな中私の病室の蜘蛛君はグングン巣を作るだれもひっかかんないのに。

で、今日大変なことがおこった二匹の蜘蛛君がなんと巣の掃除をしているのである。ゴミを器用に口にくわえてポイポイ棄てている。私はあわてた私のベット周りはほこりをかぶった古本まみれなのだ抗しちゃ折れんと四つん這いになって本を片づけ出すと姿勢が悪かったのか腰がぐっきと悲鳴を上げ私は倒れた。蜘蛛は掃除をしている。私はぎっくり腰だ。暖かくなったなあと思った。

 
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