酔っ払いと公衆便所

アカン吐きそうや

手続無間地獄

人間より良くいきたいなら、うそをついたり約束を破ったり、借金踏み倒したらあきまへん。まあ人類全体がそれを守っているかというとよっく見積もっても3から5割何じゃないかな?で。物を買うにしても上記したような善人ばかりが買うわけではなく上記の守り事をへーきで破る、悪い人。悪人が買いにくる場合もあり、売る方も損しちゃなんねぇって善人と悪人をふるいにかけるため「手続き」という特高憲兵も驚くような尋問を行うのである。うどんやきゅうりならその「手続き」は必要ないのだが、ある一定の商品を買うときには地獄のような責め苦が待っている。私は先日スマートフォンを買いにワンダーグーというふざけた名前の書店におもむいた。前の日に私は「手続き」の苦痛を減らすため事前にワンダーグーへ公衆電話で連絡し、自分の官性名を名乗り、善人の証であるうそ、約束、お金を割と平気でぶっこいたり、破ったり、踏み倒したりする悪人である。そんな悪人が人類の叡智であるスマートフォンを購入できるのか?確認したどころ「出来る」といわれ、私は「品は最低辺のものでインターネットができる物が欲しい」と要求を伝えると「あります」といわれたのでうかうかと購入しに向かった。店に着くとそこの番頭らしきひとが近寄ってきて「ご用件は?」ときかれたので「最低辺のスマートフォンがほしいのじゃよ」というと「あいすいません。今担当が席を外しておりまして、一時間ほどお時間戴くかと思います」

ほら。でたね。手続きの前の待たせる手続き。営業時間すれすれのピンサロのような扱いである。こんなこともあろうかと私はポールスミスのスーツ、フェラガモのブーツ、同バック、CHANELのメガネ、シャツは赤黒いバラのあしらったドルチェ、クロムハーツのネックレス、指にはイカツイシルバーリング、時計はΩで全身決めており、めくらじゃない限り堅気には見えない。完全に悪人のコスプレをして病院をでたのは、このコスプレによる「手続き」を軽くするためである。しかし待てという。ばかばかしい客がこれくださいときてるんだから、すぐ売りゃあいいのであり、これが八百屋だったら店に並んでるキャベツを指差して「これください」といっているのに「今から畑いって取ってきますんで待っててください」というようなトンデモネェパンクな商売してるのと同じである。私は諦めて帰ろうかな?と思った。でももう乗りかかった船なのでしばし「珍モバイル」と書かれた看板がおいてある受け付けに座り待った。ケツっペタが痛くなった頃担当者がきて「ご用件は」と言うので今日何度目かの「最低辺のスマートフォンくれ」とウンザリしながら言うと「只今在庫が古いタイプしかなく同じ値段で新型のスマートフォンがキャンペーンで帰るんですけどどうですか?」といってきた。そんなうまい話ないだろう。

私は悪人である。身分証明書すら怪しい。そんな私に帰るのか?「タブンダイジョブでしょー」と言ったので手続き。名前、住所、好きな食べ物、好みのav女優、生まれ月の誕生石などを記入し通帳をだして審査。10分ほど担当と雑談。「審査降りなかったす」とあきらかに動揺した店員。わたしは「やっぱりな」と思った。手続きはこのがっかり感に支えられ二度三度屈辱的扱いを受けねばならない。私はどうしたらよいか担当に聞くと35000円ここで払えば譲ってくれるという。「5000円しかない」と伝えると最新型のスマートフォンを後ろにしまい。後ろからエラくほこりのかぶったスマートフォンを取り出し私はここにきてようやく求めていた物に出会えたのである。三度も四度も手続きではじをかかされ「あばよアデュー」と最低辺のスマートフォンと一緒に病院に帰ろうとすると「基本設定がありますので」といわれ着席。アドレスやアカウントを設定に一時間。昼にはついてた店、帰りは日暮れ、終わらない手続き。私は忌野清志郎を歌いながら帰りました。ウクク。
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